ファクタリングについて詳しく知りたい・・・
ファクタリングを利用する機会はそう多くはないので、種類や仕組みなどが分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事ではファクタリングとは何か、ファクタリングの注意点や選び方等について詳しく解説していきます。
- ファクタリングとは何か
- ファクタリングの種類
- ファクタリングの仕組み
- ファクタリングのメリット・デメリット
- ファクタリング会社を選ぶ3つのポイント
- ファクタリングを利用する際の注意点
- 契約時に必要な書類
目次
ファクタリングとは?
ファクタリングとは、企業が売掛金を金融機関や専門のファクタリング会社に売却し、現金化する方法です。
売掛金をもらうまでの期間を待つことなく、現金を確保できるため、資金繰りの改善が期待できます。
通常、売掛金は顧客からの支払いを待つ必要がありますが、ファクタリングにより金融機関が売掛金を買い取り、企業は直ちに資金を確保が可能です。
さらに、売掛金の回収リスクはファクタリング会社が負担するため、企業は安心して経営に集中できます。
ただし、ファクタリングには手数料が必要となり、ファクタリング会社が売掛金を買い取る際に支払われる金額から一部が差し引かれます。
ファクタリングを利用する際には、手数料や利用条件を比較検討し、自社に適したサービスを選ぶことが重要です。
ファクタリングの主な種類
ファクタリングの種類について、5つ紹介します。
- 買取型
- 保証型
- 医療ファクタリング
- 一括ファクタリング
- 国際ファクタリング
詳しく解説します。
ファクタリングの種類①買取型
ファクタリングの主な種類の1つには、買取型があります。買取型ファクタリングでは、売掛金を売って現金を得ることが可能です。
企業は最初に債権売却に関する契約を締結し、売却した債権に対する代金を先に受け取ります。
売掛金が後日現金に振り替えられると、ファクタリング会社に送金することになり、企業は手軽に資金調達を行え、キャッシュフローの改善や事業拡大に役立てられます。
ファクタリングの種類②保証型
ファクタリングの主な種類には、保証型も挙げられます。売掛金を売却する方法とは違い、売掛金の回収リスクを軽減することに重点を置いたサービスです。
債務者が倒産などの理由で支払いができなくなった場合でも、売掛金の一部が保証されることで、安心して事業を運営できます。
回収保証型ファクタリングでは、売掛金を繰り上げて入金できませんが、保証を受けることで将来的な安心感が得られます。
また、債権買取型ファクタリングと併用することで、売掛金を早期に現金化することも可能です。
さらに、債権回収や売掛金の事務処理もファクタリング会社に依頼できます。
ファクタリングの種類③医療ファクタリング
医療ファクタリングも主な種類の1つで、医療機関が資金調達を行う際に利用される方法です。
診療報酬債権を活用して、国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金から支払われる診療報酬を、ファクタリング業者を通じて受け取る仕組みです。
診療報酬ファクタリングの手続きは、通常3者間で実施され、医療機関、ファクタリング業者、そして国保や社保が関与し、スムーズな資金調達をサポートします。
医療機関はキャッシュフローの改善や事業拡大に役立てられるため、経営面での安定が図られます。
ファクタリングの種類④一括ファクタリング
一括ファクタリングも種類の1つで、支払企業と納入企業が共同で利用する資金調達手段です。
売掛債権を売却することで資金調達を行う従来のファクタリングサービスを、両者が一括で実施することで効率的な決済システムを提供します。
支払手形の代替手段として導入され、印紙税などの負担を軽減可能です。また、一括ファクタリングは通常、3者間での取引が行われます。
ファクタリングの種類⑤国際ファクタリング
国際ファクタリングも主な種類の1つとして挙げられ、貿易におけるリスク回避の手段として利用されるメリットのあるサービスです。
特に、海外企業との取引において代金の支払いを確実に受け取ることが目的となります。国際ファクタリングは売掛金の買取として機能し、4者間で実施される特殊な形態です。
国際ファクタリングを活用することで、海外取引における支払いリスクを軽減し、事業の安定的な運営をサポートします。
ファクタリングの仕組みを種類別にわかりやすく解説
ファクタリングの仕組みを3種類わかりやすく解説します。
- 2社間ファクタリング
- 3社間ファクタリング
- 収納代行ファクタリング
詳しく解説します。
「2社間ファクタリング」の種類
2社間ファクタリングが仕組みの1つとしてあります。ファクタリング利用者とファクタリング会社が直接契約を結ぶ形態です。
取引先にファクタリングの利用が知られず、取引関係の悪化や信頼関係の損失といったリスクが回避されるのがメリットです。
さらに、2社間のやり取りだけで手続きが簡単であり、時間も節約できます。手数料はファクタリング会社によって異なりますが、一般的には、3社間ファクタリングに比べて高く設定されることが多いです。
「3社間ファクタリング」の種類
3社間ファクタリングも仕組みの1つとして挙げられます。ファクタリング利用者、ファクタリング会社、取引先の3者が契約を結ぶ資金調達方法です。
3社間ファクタリングの特徴は、取引先から直接ファクタリング会社への支払いが行われることです。
ファクタリング会社は支払い回収リスクが軽減されるため、一般的に手数料が低く設定されています。
ただし、デメリットとして、取引先にファクタリングの利用が明らかになることや、契約者が増えることで合意に至るまでの時間が長くなり、現金化に時間がかかることが挙げられます。
「収納代行ファクタリング」の種類
収納代行ファクタリングも仕組みの1つです。ファクタリング利用者とファクタリング業者が収納代行契約を結び、業者が利用者に代わって取引先への請求書発行から代金収納までを行う資金調達方法です。
利用者が希望する売掛金をまとめて売却することが可能です。多くの小口売掛金を保有していて、まとまった金額を早期に現金化したい場合に適しています。
収納代行ファクタリングのメリットは、手数料率が2社間ファクタリングと比較して低い設定になっていることです。
さらに、請求・収納代行業務を委託することで、企業の内部業務が効率化される点も大きな利点です。
一方で、デメリットとして、請求・収納代行業務を委託することで固定費が発生します。ファクタリングの利用頻度が低い企業にとっては負担となる可能性があります。
ファクタリングを利用するメリットとは
ファクタリングを利用するメリットは9つあります。
- 保証人や担保が不要
- 負債を抱えずに資金を調達できる
- 最短で即日の入金も可能
- 売掛先が倒産しても売却返済義務は生じない
- 信用能力に自信がなくても利用できる
- 業者問わず利用可能
- 個人事業主やフリーランスでも契約できる
- 2社間ファクタリングは取引先に知られない
- 貸借対照表の改善効果も見込める
詳しく解説します。
ファクタリングのメリット①保証人や担保が不要
ファクタリングを利用するメリットの1つ目は、保証人や担保が不要なことです。中小企業や個人事業主が金融機関から融資を受ける際には、一般的に担保物件や連帯保証人が求められることが多いですが、ファクタリングでは不要です。
ファクタリングの審査では、売掛先の信用力が主な対象となります。中小企業や個人事業主でも審査が通りやすく、資金調達の障壁が低くなるというメリットがあります。
担保や保証人が用意できない事業者でも、資金調達の手段としてファクタリングを活用することが可能です。
ファクタリングのメリット②負債を抱えずに資金を調達できる
ファクタリングを利用するメリットとして、負債を抱えずに資金を調達できることが挙げられます。
理由として、確定済みの売掛債権という資産を手数料や諸経費を差し引いた上で、現金や預金という資産に換えるという取引形態であるためです。
ファクタリングを利用することで、負債を増やすことなく資金を調達できるため、事業者にとって有益な選択肢となります。
特に、負債の増加を抑えたい企業や個人事業主にとっては、ファクタリングが魅力的な資金調達方法とされています。
ファクタリングのメリット③最短で即日の入金も可能
ファクタリングを利用するメリットには、最短で即日の入金が可能なことも挙げられます。通常の融資では、金融機関による信用調査などの手続きに時間がかかり、資金調達に数週間を要することも珍しくありません。
しかし、2社間ファクタリングの場合、最短で即日入金が可能となっており、緊急の資金ニーズに対応できる点が大きな魅力です。
ファクタリングのメリット④売掛先が倒産しても売却返済義務は生じない
ファクタリングを利用するメリットの4つ目には、売掛先が倒産しても売却返済義務は生じないことが挙げられます。
理由は、ファクタリングが金銭消費貸借契約ではなく、売掛債権の売買契約であるためです。
手形割引と類似した感覚で利用できるものの、ノンリコースという特徴から、償還請求権や買取請求権が存在せず、安心して利用できます。
ファクタリングのメリット⑤信用能力に自信がなくても利用できる
ファクタリングのメリットには、信用能力に自信がなくても利用できることが挙げられます。
金融機関からの融資においては、経営者や会社の信用情報が与信審査に大きく影響を与えます。
信用情報が不良である場合、融資を受けることは困難です。しかし、ファクタリングを利用する場合、審査の対象は主に取引先の信用度であり、赤字決算や債務超過、税金滞納があっても利用することが可能です。
ファクタリングのメリット⑥業者問わず利用可能
ファクタリングのメリットには、業者問わず利用可能なことがあります。建設業、製造業、小売業、運送業、人材派遣業、学習塾、広告代理店など、多様な業種や業態の企業がこのサービスを活用できます。
業種に制限されず、様々なビジネスにおいてファクタリングが資金調達の選択肢として利用可能です。
ファクタリングのメリット⑦個人事業主やフリーランスでも契約できる
ファクタリングを利用するメリットとして、個人事業主やフリーランスでも契約できることが挙げられます。
かつては法人向けが主流でしたが、今では個人事業主やフリーランスの方も利用できるオプションが増えています。
ただし、個人事業主が利用できるファクタリングでも、法人あての売掛金のみが売却対象となっていることがほとんどです。
個人向けの発注を受けた仕事の売掛金をファクタリングできる業者は、非常に珍しいと言えます。
個人事業主やフリーランスの方がファクタリングを利用する際は、対象となる売掛金の条件をよく確認することが重要です。
ファクタリングのメリット⑧2社間ファクタリングは取引先に知られない
ファクタリングを利用するメリットとして、2社間ファクタリングは取引先に知られないということもあります。
2社間ファクタリングは、取引先に売掛金の譲渡を知らせずに、債権を現金化できるので、ビジネス上の関係を維持しながら資金調達を行えます。
ファクタリングのメリット⑨貸借対照表の改善効果も見込める
ファクタリングを利用するメリットの最後に、貸借対照表の改善効果も見込めます。売掛金は、会計上の貸借対照表において流動資産に分類されます。
ファクタリングによって売掛金を売却すると、流動資産内の売掛金が決済され、現金へと変換されるのです。
貸借対照表において、売上に対して売掛金が多い状況は、金融機関などから資金回収の面で懸念されることがあります。
しかし、売掛金を早期に現金化することで、企業の経営が健全化される効果も期待できます。
ファクタリングを利用するデメリットとは
ファクタリングを利用するデメリットを5つ紹介します。
- 手数料が割高になる可能性も
- 依存すると資金繰りの悪化リスクが高まる
- 債権譲渡登記の申請を求められる場合がある
- 売掛額の範囲内までしか資金調達できない
- 悪徳業者に遭遇する可能性がある
詳しく解説します。
ファクタリングのデメリット①手数料が割高になる可能性も
ファクタリングを利用するデメリットの1つ目は、手数料が割高になる可能性もあることです。
手数料は、銀行からの融資の金利や手形割引の割引率に相当するものですが、ファクタリングは比較的高額である場合が多いです。
ファクタリングの手数料は費用として計上されるため、高い手数料が課せられると企業の利益が大幅に減少する可能性があります。
適正な手数料を設定しているファクタリング業者と取引することが重要です。
ファクタリングのデメリット②依存すると資金繰りの悪化リスクが高まる
ファクタリングを利用するデメリットには、依存すると資金繰りの悪化リスクが高まることも挙げられます。
ファクタリングを利用する際には、手数料や諸経費が発生し、結果として利益が減少します。
ファクタリングは便利な資金調達手段です。しかし、過度に依存することで資金繰りが悪化するリスクがあります。
緊急の資金需要が生じた場合など、最適なタイミングでファクタリングを活用することが大切です。
ファクタリングのデメリット③債権譲渡登記の申請を求められる場合がある
ファクタリングを利用するデメリットとして、債権譲渡登記の申請を求められる場合があります。
登記情報を調査することで、売掛金の所有権が移動した事実が第三者にも確認可能となります。
ただし、債権譲渡登記には費用が発生し、一般的に数万円の費用が必要です。ファクタリングを活用する際には、全体的なコストや手続きの手間を把握しておくことが重要です。
ファクタリングのデメリット④売掛額の範囲内までしか資金調達できない
ファクタリングを利用するデメリットの4つ目は、売掛額の範囲内までしか資金調達できないことです。
ファクタリングは売掛金を現金化する手法であるため、資金調達の上限は保有する売掛債権額面の金額に制限されます。
もし売掛金を超える資金が必要な場合には、複数の売掛金をファクタリング対象にするか、銀行融資などの他の資金調達手段を併用することを検討することが望ましいです。
ファクタリングのデメリット⑤悪徳業者に遭遇する可能性がある
ファクタリングを利用するデメリットの最後として、悪徳業者に遭遇する可能性も挙げられます。
お金が関わる業界には悪徳業者が存在することが避けられません。信頼できる情報源や口コミを参考にし、業者の評判を確認することが、安全な取引を行うために必要です。
慎重に業者選びを行い、安心できるファクタリングサービスを利用しましょう。
ファクタリングの利用がおすすめなケースとは
ファクタリングの利用がおすすめなケースを3つ紹介します。
- 大規模な案件の受注チャンスが巡ってきた
- 業績の悪化により融資を受けられない
- 売掛金の入金が遅れている場合
詳しく解説します。
ケース①大規模な案件の受注チャンスが巡ってきた
ファクタリングの利用がおすすめなケースの1つ目に、大規模な案件の受注チャンスが巡ってきた時が挙げられます。
大きなプロジェクトには外注先への支払いなど、多額の資金が必要となることが一般的です。
しかし、既存の金融機関からの追加融資が難しい場合もあります。ファクタリングを利用すると、売掛金を現金化することで、必要な資金をタイムリーに調達することが可能です。
ケース②業績の悪化により融資を受けられない
ファクタリングの利用がおすすめなケースとして、業績の悪化により融資を受けられない時が挙げられます。
ビジネスの業績が下降し、銀行からの追加融資が難しくなることがありますが、取引先への支払いや従業員の給与、家賃などの支払いは避けられません。
しかし、ファクタリングを活用することで、売掛金を迅速に現金化し、資金を調達できます。
ファクタリングでは、審査の対象が売掛先であるため、自社が赤字決算であったり、税金滞納があっても利用が可能です。
ケース③売掛金の入金が遅れている場合
ファクタリングの利用がおすすめなケースには、売掛金の入金が遅れている場合もあります。
ファクタリングを利用して、他の取引先の売掛金を早期に現金化することで、資金不足を解消可能です。
ただし、支払期限を過ぎて入金遅れが判明した債権は不良債権となり、ファクタリング会社が買い取り対象外とする場合があります。
ファクタリング会社を選ぶ3つのポイント
ファクタリング会社を比較するポイントを3つ紹介します。
- 手数料率
- 買取可能額
- 信頼性
詳しく解説します。
手数料率
ファクタリング会社を比較するポイントの1つ目は、手数料率です。資金繰りに困っている場合でも、ファクタリングにかかる手数料の妥当性は重要です。
高い料率が資金調達コストを増やし、結果的に利益率に影響を与えてしまいます。自社の利益から支払うことになる手数料に注意し、適切な料率を提案してくれるファクタリング業者を選びましょう。
買取可能額
ファクタリング会社を比較するポイントとして、買取可能額を確認しましょう。ファクタリング業者によっては、売掛金の部分買取を行わないところもあり、希望額を大幅に上回る金額が提示され、不要な手数料を支払わざるを得ない状況が発生することがあります。
資金繰りに適した提案がもらえるかどうかを慎重に検討することで、利益に直接影響する問題を回避できます。
信頼性
ファクタリング会社を比較するポイントに、信頼性があります。ファクタリング業界は現在、免許が不要な業種であるため、優良な企業と悪質な企業を見分けるのは非常に難しい状況です。
ファクタリング会社を選ぶ際には、企業の概要を必ず確認し、会社規模や専門性、コンプライアンス体制などを十分に検討することが重要です。
ファクタリング会社優良3選
ファクタリングでは、おすすめの会社がいくつかあります。ここでは、ファクタリング会社をランキング形式で3選紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
QuQuMo(ククモ)
出典:ququmo.net
QuQuMoは、売掛金回収期間が長いため資金繰りに悩んでいる企業におすすめのファクタリング会社です。
持ち合わせている請求書を最短2時間で現金化することが可能です。また、必要書類は請求書と通帳のみで、煩雑な手続きに時間を割かずに済みます。
さらに、QuQuMoは手数料がわずか1%からと、業界トップクラスの低コストを誇っています。
トップ・マネジメント
出典:top-management.co.jp
トップ・マネジメントは、13年以上の実績を持つ信頼性の高いファクタリング会社です。全ての手続きがオンラインで完結するため、煩雑な手続きを避けたい方に特におすすめです。
通常手数料が高額になることが多い2社間ファクタリングでも、3.5%から利用できます。コスト面でも魅力的な会社です。
JPS
出典:jps-tokyo.co.jp
JPSは、急な資金調達が必要な方におすすめのファクタリング会社として評価されています。最短で翌日には売掛金を現金化し、最長でも3日以内に資金提供が可能です。
迅速な対応が魅力で、平日であれば30分以内に手続きが進められます。さらに、業界でも低いとされる2%からの手数料で、最大1億円までの資金調達が可能となっています。
ファクタリングを利用する際の注意点
ファクタリングを利用する際の注意点を4つ紹介します。
- 審査のための準備に手間取る場合も
- 手数料率や買取金額は審査しないとわからない
- 返済は全額一括送金
- トラブル防止のために契約書の控えは必ずもらう
詳しく解説します。
注意点①審査のための準備に手間取る場合も
ファクタリングを利用する際の注意点の1つ目は、審査のための準備に手間取る場合もあることです。
一般的な金融機関の融資と比べて、審査書類の提出や審査項目が少なく、審査通過率が高いことが特徴です。
ただし、企業の信用度に基づいて売掛債権の買取金額や手数料の審査が行われるため、最低限の書類提出や手間が発生します。
近年ではオンライン完結型のサービスが増えていますが、対面での面談や契約が必要なサービスも多く、アポイントメントの調整やファクタリング会社への出向などの手間も考慮が必要です。
オンライン完結型は時間を選ばず利用でき、スピーディな取引が可能ですが、PC操作に不慣れな場合は手間がかかることもあります。
注意点②手数料率や買取金額は審査しないとわからない
ファクタリングを利用する際の注意点として、手数料率や買取金額は審査しないとわからないことが挙げられます。
一般的に手数料率の目安が設定されていますが、企業の信用度や調達額によって、金額は大きく変動します。
実際の手数料や買取金額は審査を行わないと判断できないため、最適なサービスを選ぶには、複数のファクタリング業者に同時に見積りを依頼しましょう。
注意点③返済は全額一括送金
ファクタリングを利用する際の注意点には、返済は全額を一括送金しなければならないことが挙げられます。
もし分割返済が提案された場合は貸金に該当し、ファクタリング会社が対応できない状況となります。
貸金業の無登録営業は法律で禁じられているため、もし分割払いに応じるファクタリング会社が存在する場合、その取引には注意が必要です。
注意点④トラブル防止のために契約書の控えは必ずもらう
ファクタリングを利用する際の注意点の4つ目として、トラブル防止のために契約書の控えは必ずもらいましょう。
通常、契約書は両者が1通ずつ保有することが一般的ですが、印紙税を節約する目的で自社分のみ1通しか作成しない場合も存在します。
しかし、将来的なトラブルを避けるために、契約書は必ず両社が1通ずつ交換し、それぞれが1通を保管しておくことが重要です。
ファクタリング契約時に必要な書類
ファクタリング契約時に必要な書類は8つあります。
- 登記簿謄本(法人のみ)
- 印鑑証明書
- 身分証明書
- 決算報告書または確定申告書
- 預金通帳
- 売掛先企業との契約書
- 売掛先企業との売買契約書(3社間取引の場合)
- 売掛債権の金額や入金日がわかる書類
詳しく解説します。
ファクタリングの必要書類①登記簿謄本(法人のみ)
ファクタリング契約時に必要な書類の1つ目は、登記簿謄本です。登記簿謄本は、会社法の規定により商人に関する取引上重要な一定の事項が記載された文書であり、法人の身分証明書として機能します。
法人がファクタリングサービスを利用する際には、登記簿謄本を提出することで、会社の存在が証明されます。
ファクタリングの必要書類②印鑑証明書
ファクタリング契約時に必要な書類として、印鑑証明書が挙げられ、契約書に署名押印する際、そのサインや印鑑の証明が必要とされることがあります。
代表者個人の印鑑証明書と法人の印鑑証明書の両方の提出が求められることもあります。
ファクタリングの必要書類③身分証明書
ファクタリング契約時に必要な書類には、身分証明書もあります。ファクタリング会社が求める身分証明書を用意しておくことで、スムーズな手続きが可能となります。
成り済まし防止や本人確認のため、写真付きの身分証明書や住民票が要求されることもあるため、事前に準備しておくことが望ましいです。
ファクタリングの必要書類④決算報告書または確定申告書
ファクタリング契約時に必要な書類の4つ目は、決算報告書または確定申告書も挙げられます。
申込者と取引先の事業規模や会社の業績を確認するため、税務署に提出した財務関係書類が通常必要です。
過去3期分の書類があると安心ですが、創業間もなく、書類が十分に揃っていない場合でも、サービス提供会社に相談することで対応可能な場合があります。
どのような書類が必要か事前に確認し、適切な準備をしておくことがスムーズな手続きに繋がります。
ファクタリングの必要書類⑤預金通帳
ファクタリング契約時に必要な書類として、預金通帳も用意しなければなりません。売掛先企業との継続的な取引の有無や頻度、さらに申込み企業の過去数カ月分の取引履歴を通じて、支払い能力を判断するためです。
適切な評価が行われることで、ファクタリング会社はリスクを最小限に抑えつつ、適切なサービスを提供できます。
ファクタリングの必要書類⑥売掛先企業との契約書
ファクタリング契約時の書類に、売掛先企業との契約書も必要です。請求書や納品書がない場合でもファクタリングを受けられる可能性があるため、重要です。
基本契約を結んでいる場合には、提出が求められることを想定して事前に用意しておくと、手続きがスムーズに進みます。
ファクタリングの必要書類⑦売掛先企業との売買契約書(3社間取引の場合)
ファクタリング契約時の書類として、3社間取引の場合は売掛先企業との売買契約書が必要となります。
申込みが完了した後、ファクタリング会社から提供される書類を取引先に提示し、契約の合意を得ることが求められます。
ファクタリングの必要書類⑧売掛債権の金額や入金日がわかる書類
ファクタリング契約時に、売掛債権の金額や入金日がわかる書類も必要となります。売掛債権の金額や入金予定日が明記されている請求書が一般的です。
ただし、請求書以外にも、見積書や納品書などの書類で申請が可能なファクタリングサービスも存在します。
利用するサービスによって求められる書類が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
ファクタリングについてよくある質問
ファクタリングについてよくある質問を6つ紹介します。
ファクタリングと借入れの違いは?
ファクタリングと借入れの主な違いは、ファクタリングが負債を生まず、借入れが負債となる点です。
ファクタリングは、売掛金を売買することで資金を調達する手法であり、決算書上には計上されません。
一方、借入れは企業が負債を抱える形で資金を調達する方法です。
ファクタリングと手形割引の違いは?
ファクタリングと手形割引の主な違いは、償還請求権の有無です。手形割引は、満期前の手形債権を取立銀行や手形割引業者に持ち込み、手数料を差し引いた代金を受け取る手法ですが、手形には償還請求権が存在します。
手形が不渡りになった場合、手形振出人の代わりに決済しなければならなくなるリスクが残ります。
一方、ファクタリングには償還請求権がなく、そのようなリスクが回避可能です。
ファクタリングと売掛債権担保融資の違いは?
ファクタリングと売掛債権担保融資の違いは、前者が売掛金の買取による資金調達であり、後者が売掛金を担保にした融資であることです。
両者は似ているように見えますが、悪徳業者が買取型ファクタリングの契約だと信じ込ませて、実際には売掛債権担保融資の契約を結ばせることがあります。
ファクタリングにかかる時間は?
ファクタリングにかかる時間は契約方式によって異なります。2者間ファクタリングでは最速で数時間から数日以内に資金調達が可能です。
一方、3者間ファクタリングでは最短で翌日から数週間かかることがあります。これは売掛先への通知や承諾が必要となるためです。
ファクタリングの手数料相場はいくら?
ファクタリングの手数料相場は、3者間ファクタリングで1.0〜9.0%、2者間ファクタリングでは10〜20%とされています。
ただし、手数料は売掛先の信用度や取引状況によって異なり、一部の業者では特典や乗換キャンペーンを提供していることもあります。
ファクタリングできる売掛金って?
ファクタリングできる売掛金とは、信用度が高く回収の可能性が大きい優良債権のことを指します。
しかし、債務者の経営状況が変動することもあり、審査時に信用度が低いと判断された場合、ファクタリングができないこともあります。
一般的には、債務者の企業規模が大きいほど、信用度が高いです。